この記事では『【2024年版】山の日とは?8月11日に制定された理由とその由来を解説!』題してお届けします。
毎年8月11日は国民の祝日「山の日」です。
比較的新しい祝日なので、馴染みがない方もいるかもしれませんね。
この記事では、なぜ8月11日が山の日に選ばれたのか、その制定までの歴史や楽しみ方をご紹介します。
最後までお楽しみください。
この記事に書かれている内容
山の日とは?なぜ8月11日なの?
「山の日」は平成26年(2014年)に制定され、平成28年(2016年)から正式に始まりました。
「山に親しむ機会を得て、山の恩恵に感謝する」ことを目的としていますが、なぜ8月11日に設定されたのでしょうか?
その背景を見ていきましょう。
山の日が8月11日になった理由
山の日は毎年「8月11日」に制定されています。
当初、海の日の翌日やお盆前の日曜日など様々な案が検討されましたが、8月に祝日がなかったことと、お盆休みと連続させやすい点から、最初は8月12日が候補に挙げられました。
しかし、8月12日は昭和60年(1985年)に日本航空123便墜落事故が発生した日であり、墜落現場も山中であったため、群馬県の議員などから反対意見が出ました。
その結果、現在の「8月11日」が山の日として採用されることになりました。
ちなみに、8月11日に特別な山に関連する出来事があったわけではありません。
様々な検討の結果、この日が選ばれました。
2024年の山の日は「8月11日(日)」
2024年の山の日は8月11日(日)で、翌日の8月12日(月)は振替休日となります。
過去には、令和3年(2021年)の山の日がオリンピックの影響で「8月8日」に変更されました。
これは東京オリンピック競技大会・東京パラリンピック競技大会特別措置法に基づくもので、令和2年(2020年)の山の日がオリンピック閉会式の翌日となる8月10日に変更されていました。
しかし、新型コロナウイルス感染症の影響でオリンピックが1年延期されたため、特措法が改正され、令和3年(2021年)の山の日もオリンピックの日程に合わせて変更されました。
当初は閉会式翌日の8月9日に移動する予定でしたが、長崎原爆の日である8月9日を祝日とすることに反対意見が出たため、閉会式当日の8月8日に移動し、9日を振替休日としました。
今後の山の日は、通常通り8月11日で変わりません。
山の日はいつから始まった?その制定の歴史
山の日が正式に制定されたのは平成26年(2014年)ですが、それ以前から「山の日」を作ろうという動きは存在していました。
その歴史を振り返ってみましょう。
「山の日」の提案が初めて登場したのは50年以上前
「山の日を作ろう!」という提案がメディアに初めて登場したのは昭和36年(1961年)です。
当時の新聞には「山の日を制定しよう」という大きな見出しが載りました。
具体的な制定に向けた動きがその後どうなったのかは定かではありませんが、50年以上前から「山の日」を求める声があったことは非常に興味深いですね。
その後、平成4年(1992年)には「登山の日」が制定されました。
これは日本アルパイン・ガイド協会の発案で、「10(と)3(さん)」の語呂合わせから10月3日を登山の日としたものです。
しかし、ガイド協会の独自の取り組みであったためか、残念ながら一般には広まりませんでした。
こうしたことから、日本ではかなり前から「山の日」を作ろうという動きがあったことがわかります。
各地域で独自の「山の日」を制定する動き
平成7年(1995年)に海の日が祝日として制定されると、日本各地で独自の「山の日」を設定する動きが始まりました。
日程は地域ごとに異なり、「八」という数字が山の形に見えることから8月、「11」という数字が山の木々が並んでいるように見えることから11日を選ぶなど、様々な理由で「山の日」が定められていました。
いくつかの例を紹介します。
- 【山梨県】やまなし「山の日」:8月8日
- 【大阪府】おおさか「山の日」:11月第2土曜日
- 【香川県】かがわ山の日:11月11日
- 【静岡県】富士山の日:2月23日
「山の日」制定協議会の設立で制定への動きが加速
山の日の制定に向けた大きな動きがあったのは平成21年(2009年)です。
日本で最も古い山岳会である日本山岳会が「山の日」制定プロジェクトを立ち上げ、同年9月に記者会見を開いて「山の日」の制定を目指すことを宣言しました。
その後、日本山岳会を含む5つの山岳団体が「山の日」制定協議会を発足させ、広報活動やイベントを積極的に行った結果、平成25年(2013年)4月には超党派の議員連盟「山の日」制定議員連盟が設立され、山の日を国民の祝日にする動きが一気に全国に広がりました。
この議員連盟は山の日制定に関する法案を国会に提出するなど具体的な行動を起こし、ついに平成26年(2014年)に山の日が正式に制定されました。
山の日を楽しむ方法
「山の日の歴史はわかったけど、どう過ごせばいいか悩む…」という方のために、山の日を楽しむおすすめの方法をご紹介します!
山へ出かけてみる
せっかくの山の日ですから、実際に山に足を運んでみましょう。
「登山」と聞くとハードルが高く感じるかもしれませんが、日本には普段着でも気軽に登れる山がたくさんあります。
山頂からの眺めは爽快で、日常とは違った開放感を楽しめます。
また、最近は登山だけでなくキャンプ目的で山を訪れる人も増えており、山の楽しみ方は多様化しています。
ただし、8月は暑いので熱中症対策として、こまめな水分補給を忘れずに!
イベントに参加してみる
山の日に関連したイベントは全国で開催されています。
「いきなり山登りはちょっと…」と思う方は、まずイベントに参加して山の雰囲気を味わってみませんか?
「山の日」記念全国大会(開催地は年ごとに変更)
平成28年(2016年)から毎年開催されている「山の日」記念全国大会。
山の日の趣旨を広めるイベントで、記念式典や山に関する歴史に触れられる展示・体験ブースもあり、親子で楽しめます。
一般財団法人全国山の日協議会の公式サイトでは、山の日アンバサダーの釈由美子さんやなすびさんのエッセイも掲載されていますので、ぜひチェックしてみてください!
mont-bell(モンベル)
登山用品メーカーのモンベルでは、山に関連したイベントを定期的に開催しています。
8月にはフォトコンテストも行われているので、公式サイトをチェックしてみてください!
その他のイベント
日本全国で山の日に関連したイベントが開催されています。
自治体や山岳会の団体はもちろん、先ほど紹介したモンベルのように山と関わる企業も様々なイベントを行っています。
山の日が近づいたら、「山の日 イベント」などで検索してみてくださいね!
まとめ
【2024年版】山の日とは?8月11日に制定された理由とその由来を解説!いかがでしたか?
日本は国土の7割近くが山地で、日本人は古くから山や自然と共に生きてきました。
デジタル化が進む現代だからこそ、あえて山に触れることで、自分を見つめ直すきっかけになるかもしれません。
「山の日」を活かして山へ出かけたり、イベントに参加したりして、日本の山や自然と触れ合ってみませんか?
この記事がお役に立てると嬉しいです。