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数値の単位に関する完全ガイド:無量大数を超える桁数からゼロ未満の値まで!

数値の単位に関する完全ガイド:無量大数を超える桁数からゼロ未満の値まで!
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この記事では『数値の単位に関する完全ガイド:無量大数を超える桁数からゼロ未満の値まで!』と題してお届けします。

数字の桁(単位)に関する解説が増えています。

「一、十、百、千、万、億、兆」といった基本的な数の読み方は広く知られていますが、コンピュータ技術の進歩により、「京」や「垓」といった大きな桁の数もメディアやインターネット上で頻繁に見かけるようになりました。

これにより、数字の桁や単位に対する関心が高まっています。

この記事では、各種数字の桁の読み方とそれぞれの桁数について詳しく紹介しています。

また、漢字文化圏で一般的に最大とされる「無量大数」を超える大きな数や、ゼロ未満の小数についても取り上げています。

皆さんの知識を深めるために、ぜひこの情報を参考にしてください。

 

この記事に書かれている内容

日本の数の単位とその桁数【一から無量大数まで】

日本では、数の桁を表す漢字単位として「一、十、百、千、万、億、兆」などが一般的に使用されます。

これらは古代中国の数字システムに由来し、日本での使用は1627年に記された「塵劫記」に遡ります。

以下に、これらの数の単位、対応する桁数、そしてそれぞれの漢字の意味を詳細に説明します。

 

桁の名称と読み方、数字、ゼロの数、総桁数、漢字の意味

  • 一(いち):1(10^0)、0桁、1桁、「少し、少量、多数」
  • 十(じゅう):10(10^1)、1桁、2桁、「数の多いこと」
  • 百(ひゃく):100(10^2)、2桁、3桁、「多くの、たくさん」
  • 千(せん):1,000(10^3)、3桁、4桁、「数の多いさま」
  • 万(まん):10,000(10^4)、4桁、5桁、「数の多いこと」
  • 億(おく):100,000,000(10^8)、8桁、9桁、「数のきわめて多いこと」
  • 兆(ちょう):1,000,000,000,000(10^12)、12桁、13桁、「数の多いこと」
  • 京(けい、きょう):10^16、16桁、17桁、「都」
  • 垓(がい):10^20、20桁、21桁、「極み、国の果て」
  • (じょ)、秭(し):10^24、24桁、25桁、「稲の束、積み重ねた穀物の束」
  • 穣(じょう):10^28、28桁、29桁、「実る、豊かに実る、肥沃」
  • 溝(こう):10^32、32桁、33桁、「用水路、どぶ」
  • 澗(かん):10^36、36桁、37桁、「谷水、谷川、渓谷」
  • 正(せい):10^40、40桁、41桁、「―」
  • 載(さい):10^44、44桁、45桁、「積む、載せる」
  • 極(ごく):10^48、48桁、49桁、「極み、極端、非常に」
  • 恒河沙(ごうがしゃ):10^52、52桁、53桁、「非常に多い、恒河の砂の如し」
  • 阿僧祇(あそうぎ):10^56、56桁、57桁、「数えきれないほど大きな数」
  • 那由他[那由多](なゆた):10^60、60桁、61桁、「きわめて大きな数」
  • 不可思議(ふかしぎ):10^64、64桁、65桁、「人間の知恵・常識では理解、想像できないこと」
  • 無量大数(むりょうたいすう):10^68、68桁、69桁、「はかり知れないほどの巨大な数」

この情報を通じて、日本の数字の桁とその文化的な背景をより深く理解し、数の読み方を学んでいただければと思います。

 

【華厳経に見る数の世界】無量大数を超える仏教の数詞

仏教の経典「大方広仏華厳経」には、日常ではほとんど使われない、無量大数を超える巨大な数詞が数多く記されています。

これらの数詞は、仏教の広大な宇宙観を表現する際に用いられ、その象徴的な意味が込められています。

以下に、華厳経で使用される主要な数詞とそれらの桁数を紹介します。

10の横の数「n」は0の数です。

洛叉(らくしゃ): 10^5は「100000」です。

桁の名称(命数)と基数(10^n)

  • 洛叉(らくしゃ): 10^5
  • 倶胝(くてい): 10^7
  • 阿庾多(あゆた): 10^14
  • 那由他(なゆた): 10^28
  • 頻波羅(びんばら): 10^56
  • 矜羯羅(こんがら): 10^112
  • 阿伽羅(あから): 10^224
  • 最勝(さいしょう): 10^448
  • 摩婆羅(まばら): 10^896
  • 阿婆羅(あばら): 10^1792
  • 多婆羅(たばら): 10^3584
  • 界分(かいぶん): 10^7168
  • 普摩(ふま): 10^14336
  • 禰摩(ねま): 10^28672
  • 阿婆鈐(あばけん): 10^57344
  • 弥伽婆(みかば): 10^114688
  • 毘攞伽(びらか): 10^229376
  • 毘伽婆(びかば): 10^458752
  • 僧羯邏摩(そうがらま): 10^917504
  • 毘薩羅(びさら): 10^1835008
  • 毘贍婆(びせんば): 10^3670016
  • 毘盛伽(びじょうが): 10^7340032
  • 毘素陀(びすだ): 10^14680064
  • 毘婆訶(びばか): 10^29360128
  • 毘薄底(びばてい): 10^58720256
  • 毘佉擔(びきゃたん): 10^117440512
  • 称量(しょうりょう): 10^234881024
  • 一持(いちじ): 10^469762048
  • 異路(いろ): 10^939524096
  • 顛倒(てんどう): 10^1879048192
  • 三末耶(さんまや): 10^3758096384
  • 毘睹羅(びとら): 10^7516192768
  • 奚婆羅(けいばら): 10^15032385536
  • 伺察(しさつ): 10^30064771072
  • 周広(しゅうこう): 10^60129542144
  • 高出(こうしゅつ): 10^120259084288
  • 最妙(さいみょう): 10^240518168576
  • 泥羅婆(ないらば): 10^481036337152
  • 訶理婆(かりば): 10^962072674304
  • 一動(いちどう): 10^1924145348608
  • 訶理蒲(かりぼ): 10^3848290697216
  • 訶理三(かりさん): 10^7696581394432
  • 奚魯伽(けいろか): 10^15393162788864

これらの数詞は、仏教教義において宇宙の無限さを象徴するために使用され、物質的な存在以上に精神的、哲学的な深い意味を持つとされています。

「大方広仏華厳経(華厳経[八十華厳])」を基にしていますが、これは現代日本で普通に使われる数の呼び方とは異なります。

さらに、「那由多」と「阿僧祇」という用語は、「塵劫記」と「大方広仏華厳経」の両方で用いられていますが、それぞれの文献で示される数の大きさは異なります。

これら二つの文献における数の表現方法には違いがあるため、その点に留意してお読みください。

 

西洋における大きな数の表現

これまでは漢字文化圏の数詞に焦点を当ててきましたが、ここでは西洋で使われる巨大な数について探求しましょう。

特に注目すべきは「グーゴル(googol)」という数です。

この言葉は現在のGoogle社の名前の元ともなっています。

この数は1920年にアメリカの数学者エドワード・カスナーの9歳の甥、ミルトン・シロッタによって命名されました。

1グーゴルは10の100乗、すなわち 1グーゴル = 10^100 と定義されます。

さらに、シロッタは「1の後にゼロを書き続ける」というアイデアから「グーゴルプレックス(googolplex)」というさらに大きな数を提案しました。

この数は 1グーゴルプレックス = 10^10^100 = 10^googol で表されます。

また、「センティリオン(centillion)」という単位もあります。

この単位は地域によって異なります:

  • 北アメリカ方式では、1センティリオンは 10^303 です。
  • ヨーロッパ方式では、1センティリオンは 10^600 です。

 

イギリスやオーストラリア、ニュージーランドではかつてヨーロッパ方式が用いられていましたが、現在は多くが北アメリカ方式を採用しています。

 

小数点以下の単位

小数点以下の単位には以下のようなものがあります。

単位とその読み方、意味:

  • 分(ぶ): 1/10, 全体を10等分した一部
  • 厘(りん): 1/100, 非常に小さな量
  • 毛(もう): 1/1000, 極めて細かいもの
  • 糸(し): 1/10000, 細い糸のように細かい
  • 忽(こつ): 1/100000, 一瞬の出来事
  • 微(び): 1/1000000, かすかで微小な
  • 繊(せん): 1/10000000, 細い糸程の細かさ
  • 沙(しゃ): 1/100000000, 砂粒の大きさ
  • 塵(じん): 1/1000000000, ほこりや小さなごみ
  • 埃(あい): 1/10000000000, 微細なほこり
  • 渺(びょう): 1/100000000000, 広大な空間
  • 漠(ばく): 1/1000000000000, 果てしなく広がるさま
  • 模糊(もこ): 1/10000000000000, ぼやけた、不明瞭な
  • 逡巡(しゅんじゅん): 1/100000000000000, 決断の遅れ
  • 須臾(しゅゆ): 1/1000000000000000, 瞬間、わずかな時間
  • 瞬息(しゅんそく): 1/10000000000000000, 一瞬の間
  • 弾指(だんし): 1/100000000000000000, 瞬く間
  • 刹那(せつな): 1/1000000000000000000, 非常に短い時間
  • 六徳(りっとく): 1/10000000000000000000, 人間が持つべき六つの徳
  • 虚空(こくう): 1/100000000000000000000, 空虚な空間
  • 清浄(しょうじょう): 1/1000000000000000000000, 清らかな状態
  • 阿頼耶(あらや): 1/10000000000000000000000, 深い意識の層
  • 阿摩羅(あまら): 1/100000000000000000000000, 純粋な意識

 

まとめ

漢字文化圏と西洋を問わず、膨大な数を表す数詞が存在することが確認されました。

これらの数詞は日常生活ではほとんど使われませんが、特定の学問的な文脈や文化的な背景での使用が見られます。

これらの知識は雑学として興味深く、数の概念を理解する助けにもなります。

この記事がお役に立てればうれしいです。