この記事では『お線香をいただいた際のお礼状の書き方と、友人にはメールでお礼しても良いか?』と題してお届けします。
お盆や法要を行った際には、参列してくれた方や遠方からお供え物として香典やお線香をいただくことがあります。
法要でお供え物をいただいた場合、感謝の気持ちを伝え、無事に法要が終わったことを報告するために、返礼品やお礼状を送るのが一般的なマナーです。
とはいえ、いざお返しやお礼状を送る段になると、具体的なマナーがわからずに困ることも多いですよね。
また、法事に参列していただいた際やお供えをいただいた際に、お礼状の文面をどうすれば良いか悩むこともあります。
基本的には感謝の気持ちを表現することが大切ですが、適切な書き方やマナーを理解したうえでお礼状を送りたいものです。
そこで今回は、法要などの際のお礼のマナーやお礼状の書き方を、例文とともに紹介します。
法要でお線香やお供えをいただいたときのお礼の方法
法要に参列していただいた方には、帰り際に引き出物をお渡しします(西日本では「粗供養」と呼ばれることもあります)。
引き出物を渡すタイミングとしては、法要がすべて終わって参列者をお見送りするときに渡すか、食事の席にあらかじめ用意しておく方法があります。
私が参列した法要では、食事の席に用意しておく方法が多かったです。
この方法なら、誰に何を渡すかを間違えることがありません。
基本的には当日に引き出物と食事を提供しますが、高額なお供え物や香典(ご仏前)をいただいた場合は、後日改めてお礼状を添えて返礼品を送るようにします。
お線香やお花、和菓子などのお供え物であまり高額でない場合は、返礼品を用意しないことも多いです。
また、相手から返礼品を辞退されることもあります。
返礼品が不要な場合でも、お礼状を送って感謝の気持ちを伝えることが大切です。
返礼品の必要性やお礼の方法は地域によって異なることがあるため、迷ったときは年長者や親戚に相談すると良いでしょう。
葬儀やお通夜の香典返しとお礼状のマナーについて
香典返しとは、お通夜や葬儀でいただいた香典に対するお返しのことを指します。
香典返しを行う時期は、通常、四十九日法要が終わった後です。
準備は初七日から忌明けの法要までの間に行うのが一般的です。
一般的な相場は香典の半額程度です。
多くの場合、式当日に「当日返し」としてお返しを行うことが多いですが、これは大体2,500円ほどの品物をお渡しします。
この金額を香典返しの金額に含めることができます。
例えば、5,000円の香典をいただいた場合、2,500円の当日返しを差し引くと、追加の返礼品は不要です。
しかし、5,000円以上の香典をいただいた場合は、当日返しを差し引いた金額分の返礼品を後日送るようにします。
返礼品には、忌明けが済んだことの報告も兼ねてお礼状を添えて送ります。
香典返しとしては、お菓子や洗剤などの「消え物」が一般的です。
お線香やお供え物に対する返礼品の相場と選び方
基本的に、お線香やお供え物に対する返礼品は必要ないことが多いですが、状況によっては返礼品を用意する必要があります。
返礼品が必要なケースは以下の通りです。
- 法要に参列できなかった方からお供え物をいただいた場合
- 現金(ご仏前など)をいただいた場合
- 高額なお供え物をいただいた場合
このような場合、いただいた金額やお供え物の半額程度を目安に返礼品を準備します。
返礼品としては、葬儀や四十九日法要までの香典返しと同様に、お菓子や洗剤、タオルなどの「消え物」が一般的です。
四十九日以降の法要では、茶器などの後に残る品物も贈ることができますが、お菓子などの消え物でも問題ありません。
最近では、カタログギフトを贈ることも増えています。
私が親戚の法事に参列した際には、カタログギフトをいただきましたが、自分で好きなものを選べるのでとてもありがたかったです。
法要に参列した際にいただく返礼品としては、お茶やお菓子が多いですね。
お礼状の書き方とそのマナー
お礼状は、できるだけ早く送ることがマナーとされています。
法事などの際には、引き出物に添えられることが多いですが、後日改めて返礼品に添えるお礼状や、法要に参加できなかった方からお供えをいただいた場合のお礼状は、受け取った当日か遅くとも2〜3日以内に送るようにしましょう。
お礼状の基本的な書き方は、「拝啓」で始まり、「敬具」で締める形式です。
葬儀や法要のお礼状には、季節の挨拶は入れません。
お礼状の本文に含める内容は、以下の4点です。
- 葬儀や法要への参列、香典やお供え物への感謝
- 葬儀や法要が無事に終わったことの報告
- 今後も変わらぬお付き合いをお願いすること
- 直接のお礼ができず、書面でのご挨拶になることへのお詫び
基本的には、この内容を盛り込み、返礼品に添える場合はそのことにも触れます。
本文の後には、日付、住所、喪主の名前、そして「親族一同」の記載を忘れずに。
以上がお礼状の基本的な書き方です。
細かな内容は状況により異なりますが、この基本に沿って書けば問題ありません。
以下に、いくつかのパターン別の例文を紹介しますので、参考にしてください。
例文①:お供えや香典をいただいた場合
拝啓
亡き父○○儀○○法要に際し、お忙しい中、ご厚志を賜り、心よりお礼申し上げます。
お陰様で〇月〇日に〇〇法要を無事に執り行うことができました。
つきましては、供養の印として心ばかりの品をお送りいたしますので、ご受納いただければ幸いです。
今後とも変わらぬご交誼を賜りますようお願い申し上げます。
本来ならば直接お礼を申し上げるべきところ、略儀ながら書中をもちまして深くお礼申し上げます。
敬具
例文②:四十九日の場合
拝啓
この度は亡き父○○儀の四十九日法要に際し、ご多忙中にもかかわらずご足労いただき、誠に感謝申し上げます。
お陰様で無事に忌明けを迎えることができました。
今後とも変わらぬご交誼とご指導をお願い申し上げます。
本来であれば直接ご挨拶申し上げるべきところですが、略儀ながら書面にて失礼させていただきます。
敬具
例文③:一周忌の場合
拝啓
父○○の一周忌法要にご参列いただき、誠にありがとうございました。
皆様のお言葉に支えられ、この一年、家族一同前向きに過ごすことができました。
心より感謝申し上げます。
今後とも変わらぬご交誼を賜りますようお願い申し上げます。
本来なら直接お礼を申し上げるべきところ、略儀ながら書面にてお礼申し上げます。
敬具
例文④:友人へメールする場合
先日は、お忙しい中、○○法要にご参列いただきありがとうございました。
また、過分なお心遣いをいただき、心より感謝申し上げます。
お陰様で無事に○○法要を終えることができました。
後日改めてお礼をさせていただきたく存じます。
本来ならば直接お礼を申し上げるべきところ、略儀ながらメールにて失礼させていただきます。
親しい友人には、メールでお礼を済ませることもありますね。
メールの場合でも基本は同じで、感謝の気持ち、今後も変わらぬお付き合いをお願いすること、そして略儀であることへのお詫びを本文に含めて送りましょう。
まとめ
お線香をいただいた際のお礼状の書き方と、友人にはメールでお礼しても良いか?いかがでしたでしょうか?
場合によっては、返礼品が必要ない場合もあります。
この記事で紹介した内容を参考に、地域や家族の習慣に従って準備を進めてください。
お礼状には感謝の気持ちと今後も変わらぬお付き合いをお願いすることを基本として、ケースごとに文面を工夫しましょう。
葬儀や法要のマナーは細やかな配慮が求められますが、いざ自分で行うとなると分からないことも多いですよね。
返礼品の準備やお礼状の書き方で悩んだときは、親戚の年長者に相談するのが良いでしょう。